今回はマンガを紹介します。
「ポンコツ魔王の田舎暮らし」1巻
渡邉ポポさん著。
出版社:新潮社
コミックパンチkaiで連載されている漫画です。
色々と流行っている異世界系の作品。
転移したり転生したり、違う世界に行く作品、最近色々ありますよね。
ちょっとゆるい作品を探していたところ、タイトルのポンコツとイラストを見て、コレだ!と思い、すかさず購入!結果、当たりでした!
私も異世界モノ色々読んだりしているのですが、今回はそんな数ある異世界転移モノの亜種というか、ちょっと変わったテイストの漫画の紹介です。
あらすじ
異世界で最強の魔王。それが現代の田舎で生活をする漫画です。とにかく作品通してゆるーい雰囲気が溢れ出ています。そしてクスっと、いや……、かなり笑える感じに仕上がっています。
とにかく強い、魔界で最強の魔王ミミドラ。そんな魔王ミミドラですが、魔界でのいざこざが嫌になり、なんと現代の田舎に引っ越してきます。この魔王ミミドラ、強いんですが、とにかくコミュニケーションが苦手。一人語りは結構多いのですが、他人とできるだけ会話をしたくないと思っています。
さて、この魔王さまは自ら公言しているコミュ障です。とかく知らない人などに対しての警戒心がやたら強い。そんな魔王さまが田舎でのんびりライフを楽しむ様子が描かれた漫画になります。ゆるくてちょっとポンコツなコミュ障の魔王さまの生態を観察する漫画なんです。
絵も魔王さまの雰囲気とすごくマッチしていて、いい雰囲気を醸し出しています。戦いとかは一切ありません。ゆるさに全振りしています。最強を知らしめるための要素は少し出てきますが、あくまで田舎暮らしに焦点を当てています。
ちなみに魔界からどうやって引っ越してきたのか、転移の方法等は不明です。しかも魔王が引っ越してきた家の元の持ち主はいるのかとか、細かなところは一切描写されません。ちょっと気になるところではありますが、描写されなくてもちゃんと成立しているからすごい漫画です。
魔王さまの陽キャ、コミュ障判断
陽キャか、それともコミュ障かどうかが、魔王さまの中で大事な判定基準になります。色々なキャラがコミュ障判定をされ、魔王さまに親近感を持ってもらえています。
また陽キャ判定されるキャラも出てきます。そういった田舎に登場する様々なキャラクターたちと、魔王さまがどう接触していくのかも見どころのひとつになります。
登場するキャラは人間だけでなく動物なども多彩。
田舎なので、タヌキも出てきます。タヌキと魔王さまの邂逅シーンで一気にこの作品に引き込まれて、するっと最後まで読んでしまいました。
現代の知識がない魔王さまの生活
さて、魔王さまは魔界の知識はもちろんあります。ただ転居先の田舎のことは、もうほぼほぼ知らない状態なんです。そんな魔王さまが一体どうやって田舎で暮らしていくのか。一挙手一投足、笑える要素が含まれています。
時々、回想で魔界のことなどが紹介され、田舎暮らしと比較されます。魔王さまがこういう基準で行動しているのかっていうことも、ちゃんとわかるようになっています。魔界基準のため、魔界ではそうなのねーと面白いんです。
また、ふとしたところでの魔王様のぼやきが、共感できたりして魔王さまがかわいらしく見えるんですよ。魔王さまがどんなところで悩むのか、というところも見どころです。コミュニケーションが上手く取れなかった時とかのぼやきって、確かにそういう時もあるよねーという共感があるので、魔王さまがかわいく思えてきます。
おわりに
異世界からきた最強の魔王さまが、まったり田舎暮らしを満喫している様子を楽しめる漫画です。バトルとかそういうものもなく、肩ひじ張らずに読めますし、ちょっと笑いがほしい時にもオススメの作品です。
どうやって異世界から来たなど、こういった異世界がある作品ではたいてい説明してくれるとおもうのですが、本作では一切語られていません。だからこそ魔王さまの暮らしに焦点を当てて、しっかりと魅せてくれているのかなと思います。魔王さまだし、「それくらいなんかまあ最強だしできるよね」と思わせてくれるくらいゆるい感じなんです。
あと登場人物もいい感じにゆるいので、なんか安心してほんわかできます。癒しです。
読んでからのお楽しみということで。現在まだ書籍は1巻までの刊行ですが、2024年の5月に2巻が出版されるようです。
-2024年5月18日追記-
2巻も買いました!若干新たな展開はあるものの、ベースは一巻のまったり独特路線で、楽しめました!気に入った方は二巻もぜひ!
最後に。本編とも全然関係ないのですが、魔王さまの角を触ってみたいです。