今回ご紹介する本は、
「注意ワード・ポイントを押さえれば文章は簡単に直せる!!」前田安正さん著です。出版社:東京堂出版
文章を書いてみたはいいけれど、どうやって直していくのか迷う時ありませんか?
私もブログを書き始めて、いくつかの記事をアップしましたが、いざ推敲やリライトをするときに迷いがありました。
本書の著者の前田さんは、未來交創代表取締役で文章のコンサルタントなどをされています。そして朝日新聞の元校閲センター長だった人でもあります。そんな文章のプロの前田さんから文章の推敲やリライトするときのポイントを学べる本です。
文の成り立ちからしっかりと学べる
この本では文章の土台となる文の構造の解説からスタートします。そして基礎をしっかり理解した上で、文章の構造を知り、どうやって修正をしていけばいいのかを学んでいきます。
そもそもわかりにくい文章は、構造の問題から伝わらないことがあります。そう考えると基礎となる土台の部分をしっかりと学ぶことで、そもそもリライトをする際の負担が減るような形になります。
取り扱い注意な言葉たち
扱いに注意が必要な言葉も学べます。
「等」とか「ある意味」とか、説明対象があやふやになりがちな言葉の紹介もあります。これらを安易に使ってしまうと、説明するものの対象が広がりすぎてしまったり、修飾する言葉の範囲が変わってしまうこともあります。ひとつの文でふたつの意味が取れてしまうものが出来上がって、伝わりにくい状態になってしまうこともあり、注意が必要です。
前田さんがお仕事されていた新聞というメディアは、主に文章で物事を伝えるため、やはり言葉に対しての姿勢がしっかりとしています。
つい使ってしまいたくなる言葉もあるので、文章を作っていく際に気を付けないといけません。私も自分が書いた文章は大丈夫だろうかと、見返しています。気が付いていなかったらすみません……!
他にも様々な注意ワードもあるので、自分の文章を見直す時の参考になるものが多く載っています。
新聞コラムの制作過程を知ることができる
実際に前川さんが新聞でコラム記事を執筆した際の、文章作成→推敲の流れが紹介されています。
第1稿を作ったあとに、ご自身で行った推敲がまるまる掲出されています。しかも、なぜこの修正を行ったのかという解説付きです。似たような表現の文を大きく削ったりもしていて、文章を考えるのってみんな苦労しているんだなと感じられます。
書いた文章が一通り形になったところで、校閲や編集の人がさらにチェックに入り、表現や数字などチェックします。事実確認の部分などもすごく細かく確認しており、プロの仕事ってすごいなと感心しっぱなしでした。コラム記事が出来上がるまでの過程って普段見ることができないので、楽しく読めました。
コラムを生む苦労も知ることができます。プロでも文章を作るのは、苦労されていることがわかり、ちょっと安心しました。イチオシの章です。
おわりに
文章をどうやって直していくのか、その悩みを解決する手助けをしてくれる本です。
全体を通して、例文が載っています。例文を修正した後の回答も載っており、ちょっとしたクイズ感覚で読み進められました。
文章を直すことに悩んでいる人にとって、どうやって文章を直していくのかという指針ができるのでオススメです!